仙台着12:28。当初の予定よりもざっと3~4時間早い。もう一か所どこかに寄れる。早起きした甲斐があった。というわけで東北本線の上り列車で槻木駅に。ここで第3セクターの阿武隈急行線に乗り換え。




む、何だこりゃ?
海竜っぽいのが宮城県のポケモン「ラプラス」
カービィみたいなのが福島県のポケモン「ラッキー」
県がそれぞれコラボして作ったポケモンを、同じく出資先である阿武隈急行の車両にラッピング電車として走らせている形。沿線の観光PRやポケモンスタンプラリー等さまざまな形で乗客増を目指している。
さて、ここで阿武隈急行線の概要について。
福島-槻木 54.9キロ。福島県福島市、伊達市、宮城県丸森町、角田市、柴田町を走る。全線電化。東北街道に沿って走る東北本線に対して阿武隈川沿いを走る。


槻木を出るとさっそく街並みを離れ、田んぼ、阿武隈川に沿って、まあ日本の原風景みたいなところを走る。

熱戦吸収ガラスだとちょっと不気味な色合いになってしまったので、別日に撮った風景。まあ宮城県の穀倉地帯みたいなところを走る。
もともと1950年代に敷設が計画された時は、東北本線の迂回路的な意味合いもあった。が、1988年に開業した時点で新幹線はすでに開業しており通過列車は大幅に減少、貨物列車も通過できる規格にはなっていない。というわけで、ここも他所と同じように赤字ローカル線の存続問題が発生している。

途中梁川で乗り換え、先ほどまでの電車と違って角ばってゴツい。

車内は昔ながらのボックスシートが並ぶ。88年に開業した時から走っている車両。県都福島から30分圏内ということもあって駅ごとに乗客が増え、かなりの乗車率になって終点福島着。
乗りとおした感じ、この路線の性格は
①福島の郊外路線
②仙台からJRで25分、さらに乗り換える郊外路線
の二つであり、福島から宮城に乗り通す需要はほとんどない。また東北本線のバイパスとしての役割もほぼ失われ、JR自身ももし東北本線に何かあれば旅客は新幹線で振替、貨物もまあ日本海周りで東京まで走らすのだろう。
一番客が乗っていない県境区間だけ廃止すれば、と思っても車両基地が梁川に一つしかなく、そこで整備点検をすべて行っている以上それもうまくない。あるいは宮城県側だけ廃止すれば、とも思うのだがそれも切り捨てられる自治体の気分はよろしくなさそう。
存廃についてもいろいろ議論がされたようだが、現時点ではそのまま営業を継続。老朽化した全車両を新車に取り換えるようだから、まあ今入れた新車の老朽化が取りざたされる30年くらい後にまた存廃問題が蒸し返されるのだろう。そのころの日本、特に地方はどうなっているのでしょうね。

今日何度目かの阿武隈川を渡ると終点福島は近い。
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