磐越西線の旅 #1

ここ数年、一年間頑張ったな~お疲れ様~、みたいな感覚で週末+1日くらいの日程で県外に出かけています。ただ年末本格的に忙しくなる前に旅に出てるだけじゃん、と言われればそれまでですが、一応宿でポツンと一人今年の反省と来年の行動目標とかも考えたりもしてるので、一人反省会合宿みたいなものと自分で納得させている。

朝8時に新潟駅を出発。新津駅で乗り換え、さっそく1時間待ち。
新津発9:33の会津若松行きに乗ればいいので、もっと遅くの電車でもよいのだが、9:33を逃してしまうと次は11:43と2時間待ち。完全に行程がワヤになってしまうので余裕をもって新津にやってきた。

もっとも新津駅はそういう長時間接続待ちの乗客も多く、待合室も立派。カウンターテーブルで温かいコーヒーを飲みのんびり待つ。

津川駅。オコジョを模した待合室。

列車は川の流れに沿ってゆったりと進む。さすが『SLばんえつ物語』で「森と水とロマンの鉄道」と謳うだけあって汽車旅には最高の眺めである。だがその「のんびり」とか「ゆったり」が、逆に実用的な交通機関からかけ離れてしまっている。この数字を見ていただこう。

鉄道:新潟8:55→9:14新津9:33→11:59会津若松 新潟-会津若松間126.2キロ
クルマ:新潟中央IC→会津若松IC 94.9キロ 所要時間1時間10分

鉄道だと前後のアクセスも含めて3時間半~4時間。車ならアクセス含めても2時間ちょいといったところが、新潟-会津間の一般的な時間感覚といったところか…

これほど時間差がある理由は明確で

鉄道は蒸気機関車の時代に建設されたので、急こう配にならないよう川の流れに沿ってゆっくりと山を登って峠を超える。さらに江戸時代から産品の集積地として栄えていた喜多方も無視できず、わざわざ大回りしてから会津若松に至る。

一方の磐越自動車道は新潟、福島の県境はトンネルで一気に貫通して西会津ICへ。そこから会津若松にも一直線に向かっている。

1914年開通の鉄道と1997年開通の自動車道。80年の時代差がこの時間差につながっている。鉄道も時代に合わせてアップデートと行きたいところだが、新幹線などを除いてこの規模のローカル線では投資も難しく、いまではトンネルや橋脚など最低限の維持管理費用ですら路線の収支状況を鑑みると支出をためらう。赤字ローカル線に関する典型的な問題といえよう。(幸い磐越西線はSLという観光資源もあり、また災害等有事には貨物も通せることから路線の存廃については議論されていないが)

ちょっと話が堅苦しくなりました。いずれにせよ旅行者としてのんびり車窓を眺めるのは申し分なく、列車は会津盆地に出て、あとは会津若松を目指す。本当は車窓に会津磐梯山がドーンと見えるのだが、残念ながら今日は見えず。

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