24年ドラフト会議、オイシックスからは下川投手がヤクルトの育成3位指名を受けました。
目標の「NPBに5人輩出」に比べて1人しか指名されないのはどうなのよ、とか独立よりも指名が少ない、とかはあまり深刻には考えておらず(そのうち振り返りで考えてみます)
指名された下川選手は本当におめでとうで、指名はタダの通過点でいち早く支配下→一軍登板まで駆け抜けてほしいし、一方調査書が届きながら指名されなかった選手の胸中はいかほどか…
このくやしさをバネにもう一年ならもちろん応援するし、ここまでやってダメだったか、で現役を引退するのならそれもそれで本人の人生。
とりあえず今日はドラフトの振り返りではなく、日報本社メディアシップで行われたパブリックビューイング(PV)の様子だけお届けします。
日報本社メディアシップ
吹き抜けの一階から二階への大階段を開放してPV会場に。
まだ時間があるので観客、メディアともにちらほら。本でも読んで暇をつぶす。
開始時間もせまり、観覧者もかなり集まってきた。メディアは「ファンのコメント」を一生懸命撮影中。
各球団の首脳が会場入り、いよいよドラフト会議スタート。
さすがに一二順目に来ることはないだろう。とはいえまず上位指名で起きる、思惑と結果とのブレ、ここが下位選手をどう指名するか大きく影響してくるのだ。各球団の戦力図やドラフト候補選手には全く詳しくないが、何とか結果的にうまい状況に流れてくれと願う。
周りも一二順目はオイシックスうんぬんよりも、プロ野球ファンとして贔屓にどんな選手が入るかに興味津々。我がひいきの西武も一巡目が二度競合していずれも外す。野手が壊滅して最下位に沈み、野手補強が必須の西武がこの状況になって、これがドラフト全体にどういう影響を及ぼすのか。
三巡目までは(自分は)なかろうと思っていたので、ここまではのんびり流す感じ。
さて四巡目。最下位の西武から始まるウエーバーだ。
完全にポジションがかぶる(大学生以上の)左打ちの外野手を指名してる球団はもう来ないだろう。右打ちでも外野手、逆に内野でも左打ちを獲得したところも優先度としては若干下がるかも。
五巡目、楽天は吉納選手(早大)を指名。東京六大学では屈指の左打ちスラッガーの外野手だ。この順位でようやく指名されるのは、今年は左打ち外野手の需要が少ないのかねえ… 結局四巡五巡でも指名されることはなく、また西武から始める六巡目のウエーバーに
六巡目。ヤクルト、広島、阪神、巨人が選択終了宣言(指名は五位まで)。
そして七巡目。ソフトバンク、日本ハム、DeNA、ロッテ、楽天、オリックス、中日と怒涛の選択終了。会場は悲鳴とまではいかないが「ああ~」とため息が漏れる。
最後まで残ったのは西武。ただ右打者とはいえもう二人外野手を指名しているので、ちょっとないかなあ… 結局クラブチーム内野手を指名して7位で選択終了。
何とも言えない結果になってしまいました.
気を取り直して育成ドラフト。こちらも高校生中心で指名が始まり「やっぱ育成ドラフトってのはこうあるべきだよな。ちょっと実力が足りない高校生を鍛えて3年やってダメならあきらめる、これが本来の育成選手制度」と思い、今年は半ばあきらめかけた。
会場がようやく沸いたのは育成ドラフト2位、ロッテに帝京長岡の茨木投手が指名された瞬間。
そしてついにその時がやってきます
東京ヤクルト 下川隼佑 投手 24歳 オイシックス新潟アルビレックスベースボールクラブ
きたー
ヤクルトがあったか―
確かに投手のコマ不足に悩むヤクルトに指名されても不思議ではないね…
ようやく来た朗報に湧き上がる客席。とりあえずはほっとしたものの、別室で指名を待つ他選手の心境を思うと喜びだけではいられない。
指名を受けていったんPV会場に現れる下川投手。ファンからは拍手が。ただ正式な会見はあとからなので、これだけでいったん退場。
この後にも続くかと期待するが、他球団は続々と選択終了へ。今年は再建モードの西武が7位まで、ソフトバンクが13位まで指名を続ける。西武は高校生野手中心、4~5年後主力への化けを期待した指名。ソフトバンクはいつもの大量指名でこちらは高校大学生中心。どちらもオイシックスの選手にはいかなさそうな方向性になってきた。結局ソフトバンクの選択終了をもって今年のドラフトは終了。会場にはやはり残念な雰囲気が漂ってしまった。
中継後はメディアシップの20階ラウンジに移動して、記者会見をファンにも公開。
世間からしたら「二軍に参戦したオイシックス球団から、一人育成ドラフトで指名された」に過ぎないのかもしれない、それでも下川投手には人生を変える大きな大きな第一歩。指名された123人。それ以上に指名されなかった人。それぞれ人生を変える大きな一日だったなと思う。
コメント
今年の傾向として、目玉選手以外は素材重視がここまできっちりしていたことでしょうか。独立リーグ20歳前後の選手がごそっと指名されて、育成で高校生がかなり指名されているのが特徴でした。
ファームで対戦していたハヤテやオイシックスがここまで苦戦するとは予想外で、特にファーム首位打者とった知念は気持ちの落とし所が見つけにくいですよね。アマチュアの大会ならともかく、NPBファームでのタイトルだけに本人も球団もファンも?となってしまったと思います。
逆に見ると、NPB側からしたら育成には自信があるのでしょうか?どの球団も力入れていますしね。伸び代があるかどうかだけで決めている感じに見えました。
今回だけで参加意義の可否を決めることはないでしょうけど、今後の運営にかなり影響がでる結果となってしまいました。
こーなったら下川やハヤテの早川は、開幕直後に支配下取って一軍を抑えまくってスカウトの評価方法に影響を与えるくらいの活躍をしてほしいですね。
なかなかまとまらないのですが、とりあえずつらつら書いて何とかまとめてみますね。
育成指名のあるべき姿は、高校生(ギリギリ大学生)でちょっと実力不足の選手が3年鍛えてものになるかといった選手を指名してほしく、できれば来年投げてほしいみたいな選手は、最下位でも正指名の方でいってほしいですね。
まあ枠とか契約金・年俸のお金の話もありますが…
徳島の投手とか顕著でしたけど、指名されるたびに選手紹介で150キロ出ることが強調され、育成指名ではむしろポテンシャルに力点が置かれてるのかなあと。
かといってドラフト指名数にこだわってポテンシャルを秘めた選手が、アピールするためのびのびとプレーしているのを応援するというのもちょっと違う気がして
まとめると「150キロ投げる投手が何人かいてドラフトにかかる」よりも「今ぐらいの選手だけどそれでも他球団二軍に何とか食らいついて勝負してる」方が私は好きなのです。
「二軍でそこそこ戦えてるチームからいい選手が何人かNPBにいけるよ」という球団モデルはあと数回ドラフトを見ないと何とも言えませんが、もし結果が出なかったらドラフト指名に注力するのか、勝負にこだわるのか、方向性にはちょっと注目ですね。
これでもまとまってないような気がして、すみません…